禁域―秘密の愛―【完】
そして、そんな時期が3年続き………やっと社長は巧を病室に通してくれた。
"参ったよ………タクミ。君の根性と忍耐強さには。 それで、 私に何を望む?"
社長は病室のベッドの上で巧にそう問いかけた。
"私が、願う事は一つ。 御社と正式に新エネルギーに関する契約を結ばせて頂きたい。 昔の………父が、あなた方にした過ちは大変申し訳無く思っています。ですが、私は約束致します。 けしてこれからは何があろうと私は次期桐谷商事の社長として、あなた方を決して裏切るような事はしないと"
"ほう………。そんなに強い目で私を見るとは、言葉にも重みが出てくるというわけだ。 だが、タクミ、まだ言いたい事があるんだろう"
"はい。私は、このエネルギーを第一にあなた方の故郷であるブラジル、そして日本国民がもっとより良く豊かな暮らしを環境と共生する形でできる使い道を必ず導くとお約束を致します。
その計画については、私の持ってきた資料で後程説明させて頂きたく思います………。
しかし、私がこの契約を欲するには更なる理由があります。 聞いて頂けますか?"
"………何だね?"
"私が………この契約を通して頂きたい理由。 それは………私の愛する女性との仲を認めて貰う事ができるどうかがかかっているからです"