禁域―秘密の愛―【完】
「お礼は別にいい。 瞳に元々それがあっただけの事だから、俺は何もしてない」
「でも、言いたくなったの。………後、後ね?」
そしてそのまま、私は彼に伝えたくなった。
今の………どうしようもなく溢れ出しそうなこの気持ちを。
「どうした?」
「………大好きよ、巧」
「………なっ!」
そう耳元で巧に言えば、急に巧はそこを手で押さえながら慌てふためいたように私を見る。
「お前………、急に何をっ」
「どうして? 言いたくなったから言ったのに」
顔を真っ赤にして慌てる巧が可笑しくて、思わず笑ってしまった。
いつも巧の方が優位なることが多いから、不意ではあったけれど今の状況は悪くない。
「瞳………、まさか俺をからかってる?」
「んーーー、………そうだったらどうするの?」
そう言って、私が笑いながら返すと巧は少しムッとした顔をして
「………許さない」
「え、許さないって、ーーーーんっ………」
赤信号になった途端、巧は私の手を引き寄せ………キスをした。
「ん、………んんッ………」
角度を変えながら、どんどんそのキスは深くなっていく。