禁域―秘密の愛―【完】
そう言うと、愛ちゃんはまるで品定めするように私を見る。
………一体何だろう?
「あっ!」
私はガラス窓から見えた外の異変に気付き、思わず声を上げた。
「愛ちゃん、雨降ってる!」
「え、マジ!?」
店内にいた私達を含め、他のお客さん達も呆気にとられた。
理由は、本日の天気予報。
「1日中スカッとした晴天なんて嘘だろ、おい」
誰かが、呆れたようにそう言った。
美人なお天気お姉さんは嘘つきだ。
私と愛ちゃんは顔を見合わせ、同時にため息をついた。
ーーーーーーーー
愛ちゃんと私は、お店で別れた。
愛ちゃん家は、ドーナツ店からそう遠くない距離にある。 けれど、私は違った。
ドーナツ屋さんから1番近くの駅まで10分歩く。そこから2駅またいだ後、徒歩で10分かけて家へ向かう。
いつもなら、そんなに大した距離でもない。
ドーナツ店と高校は近いから、いつも通学している道順とそんなに変わらない。
ーーーだけど。
「どしゃ降りの雨となると、話は違うよね………」