禁域―秘密の愛―【完】
「………仕方ないね。気を付けるんだよ。何かあったら、連絡しなさい」
「うん、ありがとう。それと、おばあちゃん」
「ん?」
「…………桐谷君のことも教えてくれてありがとう」
また桐谷君に近付けたこと………、どんな形であれ嬉しいんだ。
「巧を………頼んだよ。瞳ちゃん」
「うん」
私はおばあさんにニッコリと笑った。
ーーー絶対に、その約束は破らない。
何があっても、絶対に。
ーーーーーーーー
校門までたどり着くと、部活を終えたであろう生徒が下校していた。
厳しい練習をしている部活はまだやっている。全然、学校にいても大丈夫そうだ。
そう思い安心した私は、校舎の中に入り進路相談室を目指した。