眠り姫はひだまりで【番外編】



「…そうですか…」


…似てる、声。

ふわふわな髪、背丈、しょんぼりとしたときの雰囲気まで。

…全部、似てるから。

苦しくなる。

似てるから気になって、似てるから苦しい。


…ごめんね。


「でもっ!」

突然出された大声に、びくっと肩が震えた。


「あたし、諦めません!絶対!!」


目を見開く僕に、『彼女』とそっくりな声で、町田さんはそう言った。

…似て、ないな。

色葉とは、少し違う。

パワフル、って言葉が似合いそうな、そんな子だ。


「えっと、今日はほんと、すいませんでした!このお礼とお詫びは、またいつか!では!」


ぺこりと頭を下げると、町田さんは素早い動きで保健室を出て行った。


「…………………」


また、保健室に静寂が戻る。

僕は呆然と、町田さんの去って行ったあとを眺めた。


< 166 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop