眠り姫はひだまりで【番外編】
僕が町田さんに告白されたことを言ったら、柚木の奴『えっもはや運命じゃね?それ』とかふざけたことをぬかしやがった。
僕にとっては、不運でしかないんだよ!
「…ごめん、町田さん。何度来ても、同じだよ。僕は一緒に帰らない」
そう言うと彼女は一瞬眉を下げて、そしてすぐに何かを思いついたように「あっ!」と言った。
「先輩、先輩!アイス食べに行きませんか、アイス!おごりますよ!」
…アイス?
その単語で蘇るのは、色んな思い出。
…懐かしくて愛しい、思い出たち。
「最近暑くなってきましたし、どうですか?甘ーいアイス…」
「いいよ」
「えっ?」
思うより早く、僕の口は動いていた。
びっくりしたように口を開ける町田さんに、もう一度「いいよ」と言う。
「お店、僕が選んでいいなら、いいよ」
町田さんの顔は、これ以上ないくらいに明るくなった。
それを目に映しながら、僕はあの頃の記憶を脳裏に思い浮かべていた。
*
「きゃーっ、可愛い!先輩!可愛いですよ!」
町田さんが、アイスクリームのメニューを見上げて興奮したように喜ぶ。