眠り姫はひだまりで【番外編】
「はっ…!?付き合わないよ!」
「なんで?可愛いじゃん」
「そ、そういうことじゃなくて…」
口ごもる僕に、柚木は「やっぱりさぁ」と言う。
「…今も、色葉ちゃんのこと好きなの?」
…町田さんとアイスを食べたあの日から、二日が経った。
相変わらず彼女は、僕の周りを歩き回っている。
今やっと町田さんから逃げてきて、柚木と別館へ移動教室中だ。
僕はカラになったペットボトルを眺めながら「…ちょっと、違う」と返事をした。
「はぁ?なにそれ」
「…とにかく、ちょっと違うんだよ」
「ワケわかんねーよ…」
いいよ、わかんなくて。
わかるのは、僕と色葉だけでいい。
…僕と彼女だけの、思い出で、いい。
それから、授業が終わり移動教室から戻る途中。
柚木が購買に行ってくるというから、僕は先に教室へ戻ることにした。