眠り姫はひだまりで【番外編】
「…ちょっと、いい?」
町田さんは何度も頷いて、「もちろん!」と言った。
*
「ごめん」
人気のない階段の踊り場につくなり、僕はぱっと頭を下げた。
「…え、な、なんですか?」
町田さんが、びっくりして声を出す。
「…ごめん、町田さん。僕、最低なことしてた」
すっと頭を上げ、彼女の顔を見る。
…不安気に、瞳を揺らしていた。
「…町田さんと…僕が、好きな女の子っていうのが…似てるんだ、すごく」
目の前のあどけない瞳が、見開かれる。
僕は拳をぐっと握りしめて、話し続けた。
「…町田さんには感謝してるし、いい子だと思う。けど…だからこそ、これ以上は申し訳ない」
「……せんぱ」
「町田さんを見るたび、思い出すんだ。僕は純粋な気持ちで町田さんを見れない。…ごめん」
もう一度、頭を下げて。
「……僕のことは、諦めて下さい」
最低だ。
我ながら、なんて自分勝手。