眠り姫はひだまりで【番外編】


付き合ってからも相変わらず色葉と水野くんは、旧校舎の空き教室で穏やかな時間を過ごすことが、日課になっている。

周りにも段々と知られ始めていて、すでに二組の男子のほとんどが知っているそうだ。

まぁ、美男美女カップルだし。

当然嫉妬する女子は出てくるんだろうけど、今の色葉ならきっと大丈夫。

水野くんだけじゃなくて、あたしや大和もいるわけだから。

周りを信じて、今度こそ色葉なりに頑張って欲しいと思う。


やっとこさお似合いの王子様を見つけた親友の恋は、引き続き見守っていくとして。

…問題は、あたし。

あたしの恋愛事情なのだ。






「ミオちゃん。これ、食べてみてくれない?」


裕也くんは、女子力が高い。

お昼休みの屋上で、彼が持つには不似合いなタッパーからでてきたのは、野菜炒めだった。

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