危険なキス
ふと顔をあげると、相変わらず教卓の周りにはほかの女子が群がっていて、先生は笑顔で対応していた。
デレデレしちゃってさ……。
そんな姿を見て、ちょっとだけイラッとした。
だけどすぐに、そんな感情になってしまった自分にハッとして頭をぶんぶんと振る。
あたし、何怒ってんだろう。
それじゃあまるで、ヤキモチ妬いてるみたいじゃん……。
そんなのは絶対にありえない、と思い、先生から目線を外して別のことを考えようとした。
そのとき……
「柊!!」
あたしの席に、誰かがやってきた。