危険なキス
 
「あれ?お前、そこどうかした?」
「え?」


ふいに楠木があたしを見ながら、そんなことを言う。

楠木の視線は、顔より少し下の、首元。

あたしには、何のことを言われているのか分からなかった。


「ほら、ここ……赤くなっ……」

「…っ」


その場所を人差し指で指されてようやく気付いた。


そこは…

三日前、先生があたしにキスマークをつけた場所だ。
 
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