危険なキス
「すごい……物がない……」
部屋は大き目のワンルーム。
それとキッチン。
もとから散らかっているイメージはなかったけど、中は想像以上にシンプルだった。
机、ベッド、テレビ、ソファー。
生活感0と言っても、いいようなものだった。
「余計なものはあまり置きたくねぇ。
お前の部屋も似たようなもんだろ」
「まあ……」
確かにあたしの部屋もそうだ。
女の子の部屋と言ったら驚く人もいるかもしれない。
それくらいシンプルでまとめている。
「じゃあ、始めるか」
「え?」
そう言って、先生はあたしに近寄る。
思わず体がこわばった。