危険なキス
 
先生の指と唇が、あたしのいたるところを刺激する。

そして……


「紫乃」


名前を呼ばれ、顔をあげた瞬間……


「っ……!!」


あたしと先生は、ひとつになった。


抱きしめられる腕。

触れる温もり。

先生の匂い。


全てが愛おしかった。


あんなに大嫌いだったはずなのに

家庭教師のある日が憂欝な日だったのに


今ではこんなにも、この人のことが好きだ。



「せんせっ……大好きっ……」



意地悪で
セクハラで
仮面男だけど


本当は


不器用で
優しくて
彼女一筋な


最愛の人。



「愛してる」



確かに最後、耳元でそう聞こえた。
 
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