闇に咲き誇る桜
俺は斎藤と向き合ったまま動けなかった。
こっちも中々強そうだ。
左で構えた斎藤を見て、沖田の時と左右対称の構えをした。
つまり、俺も斎藤と同じように刀を左で持とうと構えているわけで、それを見た沖田以外の奴らは驚いている。
斎藤は突然眉間に皺を寄せた。
斎「その構えを、俺はどうとらえればよいのだ?」
言外に、「なめているのか?」と聞こえた俺は言葉を付け足した。
夜「あなたは左構えなので、右構えではとてもやりにくいのです。
ですから、私も左でやることにしました。
私の左剣舞を受けるのは、あなたで二人目ですよ・・・斉藤さん。」
斎「・・・そうか。」
少し目を細めた斎藤はそう一言答えるとそれきり黙ってしまった。
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