闇ノ花
……寒気がする。
早く離れてほしい。
あれ、でも今この人なんて言った?
いつか、私達はここを出る?
「君は私達の所に来るべきですよ」
それって……。
あ、そうだ。
もしかして土方さん──。
この為に?
監察をやめた私に……まだ、期待してくれているの?
だから私に、伊東さんのお酌をさせたの?
「そうですね、考えておきます」
それなら、頑張らなくちゃ。
どうしてすぐに気付かなかったのだろう。
──土方さんは、伊東さんの事をもう既に怪しんでいる。