闇ノ花



私には、ただ単にお酌をしろと言ったのではない。


伊東さんの本心が、知りたかったから。



何だ……良かった。



土方さんって、本当に優しいと思う。


ただ、言葉にはしないっていうだけで。


そう感激していると、太もものあたりにぞわっとした何かを感じた。






……⁉






視線を下に向けた先にあった光景に、鼓動が速度を増していく。


伊東さんが……触ってる……。


さっきと比べ物にならないくらいの悪寒が走った。



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