闇ノ花
──
───
────
──目を開くと、見覚えのある和室に立っていた。
「私……」
戻ってきちゃったんだ、現代に。
その時、カラッと障子が開いた。
「芳乃……芳乃か……?」
「お爺ちゃん……」
目の前には、目を大きく見開いているお爺ちゃん。
「……待っておったぞ、芳乃」
「ただいま、お爺ちゃん。心配かけてごめん……」
「本当に、心配かけて……じゃが、無事で良かった」
お爺ちゃんはそう言うと、私の足元に転がっている家宝の刀を見つめる。