闇ノ花



「行ってきたんじゃな?」


「え……っ」


「あの時代に……行ってきたんじゃろ?」


「……」





お爺ちゃんは何か知っているのかな?


私は、小さく頷く。


お爺ちゃんは、短くため息をついた。





「やはりそうじゃったか……」


「……うん。大切な人達に会えたよ」


「そうか。とにかく、無事で良かった。……じゃあ、過去の事は思い出したか?」





過去……?


今度は、首を横に振る。




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