闇ノ花




だけどもう、これ以上は言わない。


言いたくない。


私は……相手を倒す為に強くなる。


忍をやっている理由は、ただそれだけ。





「そうか」





山崎はそう言いながら、またあの表情を浮かべて机の方を向いた。


……何かを隠しているような表情。


何だろう、気になる。


だけど山崎も、私と同じように言いたくない話かもしれない。


私は何も聞かず……ただ、山崎の後ろ姿を見ている事しか出来なかった。




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