一生もんの道化師
わざわざ高藤さんの良さをアピールして、ライバルを増やす必要はないし。
他の人が気付かない、気付こうとはしない魅力を、私だけが分かっていればそれで良いんだもんね。
こんな主張をしていると男性の見かけにばかりこだわっているように誤解されてしまうかもしれないけれど、高藤さんへの恋心は別に外見から始まった訳ではない。
彼は覚えていないかもしれないけれど、あれは入社して間もない頃。
先輩からコピー機の操作を教わり「じゃ、これを50部ずつお願いね」と指示され、その場に一人残されたんだけど、しばらくして突然動きが止まってしまった。
今だったらすぐにあらゆる可能性が思い付くけど、その時はテンパってしまって機械の前で一人右往左往してしまった。
そこに、同じくコピーを取る為に、高藤さんがフラりとやって来た。
「あ、トナー交換か」
操作パネルに表示されているメッセージを見ながらそう呟くと、高藤さんは続けた。
「まだ変え方知らないよね。俺がやってみても良いかな?」
その時、とっても心の中がほんわりと、温かくなったのだった。
他の人が気付かない、気付こうとはしない魅力を、私だけが分かっていればそれで良いんだもんね。
こんな主張をしていると男性の見かけにばかりこだわっているように誤解されてしまうかもしれないけれど、高藤さんへの恋心は別に外見から始まった訳ではない。
彼は覚えていないかもしれないけれど、あれは入社して間もない頃。
先輩からコピー機の操作を教わり「じゃ、これを50部ずつお願いね」と指示され、その場に一人残されたんだけど、しばらくして突然動きが止まってしまった。
今だったらすぐにあらゆる可能性が思い付くけど、その時はテンパってしまって機械の前で一人右往左往してしまった。
そこに、同じくコピーを取る為に、高藤さんがフラりとやって来た。
「あ、トナー交換か」
操作パネルに表示されているメッセージを見ながらそう呟くと、高藤さんは続けた。
「まだ変え方知らないよね。俺がやってみても良いかな?」
その時、とっても心の中がほんわりと、温かくなったのだった。