聖夜に降る奇跡


メールの受信履歴に6時間前の時刻と
“メイさんからメッセージが届いています”と、見慣れた文字が並ぶ。

僕はそれを開いて読もうとする。

すると、差出人の横に並ぶであろうはずの彼女の名前はない。

僕はそれを見て愕然とした。

それが何を意味するのか知っていたから。


つまり、彼女は既にこの場所に居ない。

名前が消えているのは、それを指していた。



僕のスマホを持つ手が震える。
うまくスクロールも出来ない。

彼女が綴る文章は、ただの文字の羅列になって、何度読み返してみても、理解ができなかった。





ヨウスケさんへ


毎日、お疲れさまです。
この度、私はこのサイトを卒業することにいたしました。

ヨウスケさんが、先日、送って下さってた、待っててとゆうメッセージがとても気になるし、まだまだ話したいことも聞きたいことも沢山あるのですが、でも、数ヵ月前から昨日とゆう日が終れば、こうしようと決めていたので。

しかし、月日が流れるのは早いものですね。
ヨウスケさんと出会って、はや2年半。

ヨウスケさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
上手な言葉も見つからず、ありふれた言葉ではありますが、ありがとう。

ヨウスケさんに出会えたことに感謝をしています。

もう、会うことも声を聞くことも叶わなくなりましたが、
遠く離れていても、空は繋がっている。
だからこれからも空を見上げる度

ヨウスケさんのご活躍と幸せを祈ってます。

本当にありがとうございました。

最後に

いつかどこかで、偶然、すれ違えたらいいね。


メイより




追伸
ヨウスケさん、大好きだよ。







この彼女のメッセージが、ようやく理解ができた時、

僕の目から溢れたものは一筋の涙となり、頬を伝った。
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