夕焼けの彼方
「ちょっと羽矢先輩。欠伸ばっかしてないで、仕事してくださいよ!」
「ん…わかってるさ。今やりますよー」
その言い方は少しイラッときたが、この際仕方がない。
やってもらわないと生徒会が動かない。
何より、この仕事を任されたアタシが、会長である湧夜先輩に怒られてしまう。…恐くねーけど。
今やっている仕事は、3月の頭にある『卒業生を送る会』のプログラムの、"三年間の思い出"の内容決め。プロジェクターで体育祭のステージに映すんだ。
この学校、生徒がバカになんないほどいるのに、行事もバカになんないほどたくさんあるのだ。
だから事前に三年生に、どの思い出を見たいかってアンケートをとったってわけ。
で、今に至る。
さっきも言った通り、行事がバカになんないほどある。それなりに時間かかるのよー。
(…え?じゃあ、最初っからそんなめんどくさい方法取るなって?…それについては、只今作者がいないため回答できません。)
湧夜先輩ったら、「これくらい二人で大丈夫だべ?」とか言って、アタシに頼んで、あとは…
アタシのふたつほど右隣りに座っていた…正しくは寝ていた羽矢先輩の首根っこを掴んで、
「こいつ暇そうだから、使っていいよ」
アタシの方に放り投げた。投げられてもまだ寝てるし。
しかも、「ココ勝手に使っていーから」って言ってアタシら残して、他のメンバーは生徒会室出てっちゃうし。
ホント湧夜先輩マジないわー。
いつか呪おう。
そう心に決めたアタシであった。