最低男との結婚
その電話の直後、

ようやく・・・・・


「腹減ったろ。
めし買ってきたから食え」


たくさんの荷物を抱え
帰って来たけれど・・・・


出かける前にはついてなかった
キスマークまでも
つけて帰ってきている。


そう、この男には、

結婚というものに

たいした意味はなく・・・

ただ

思ったように、

自由でいる男であり、

それは、

本気の私にとって

最も残酷な性格でもある。


・・・けれど、


「楽しかった?」


「最初はな、
後半は、さっさ帰りたかった」



嫌味すら通じず

普通に、素直に答えてもらうと


「そっか」


それ以上、咎める事はできない。




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