冷徹ドクターに甘やかされてます



歩き出す彼に続き、院内の敷地を歩いてはその横顔をチラと見上げた。



(春田先生が余計、男の人に感じる…)



仕事を終えた今は

春田先生、じゃなくて

春田誠二さん、で

そんな些細な違いが、また彼を強く意識させる





「先生車通勤なの?」



「あぁ。これ」



やって来た駐車場に停めてあった、黒のスポーツワゴンのような車に乗り込む彼に続き私も恐る恐る助手席に乗る。



(…車の中綺麗)

ほのかに芳香剤が香る車内はゴミなど余分な物は何ひとつ置かれておらず、その性格を映し出す


< 139 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop