冷徹ドクターに甘やかされてます



「…、」



歩きながら不意に窓の外を見れば、そこから見える隣の棟では一人熱心に廊下掃除をする陸の姿。



「……」



「…、!〜!」



何気なしに見ていれば向こうも俺に気付いたらしく、何やら嬉しそうにぶんぶんと両手を振ってみせた。



「……」



明るい笑顔

その眩しさに

ほらまた目がくらむ



寝不足の目に朝陽が染みる時のように

引いた線が、見えなくなる




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