冷徹ドクターに甘やかされてます
ーガラ、
「…まだ起きてたか」
「…春田先生、」
すると静かに開けられたドアから姿を表したのは、昼間と変わらぬ格好の春田先生
「もう帰りじゃないの…?」
「今夜はまだ灯に何があるか分からないからな。一応残ってる」
「…ありがとう」
先生は私の隣へ立つと、右手でそっと灯の頭を優しく撫でる。
「…昼間は、ごめんなさい」
「?」
「子供たちの前で、取り乱したりして」
「…俺こそ悪かった、突き飛ばしたりして。怪我しなかったか?」
「うん、大丈夫」
「そうか。ならよかったけど」
「…寧ろ、あれくらい強く言ってもらえなかったらきっと周りのことなんて気付けなかった」