センチメンタル・シュガー
「けどどうしてバイトなんて?今までだったら絶対断ってたのに…それにするならするで私には言ってくれてもいいじゃん」
「あー、うん。今回も最初は断ってたし澪にも言おうと思ってたけど、やめた」
「なんで?」
「…買いたい物、あったから」
「買いたい物?」
「……」
そして、大和は少し黙っては唐突に置いてあったトナカイの頭をまたかぶりだす。
「?大和?」
「…これ」
「?」
その手から渡されたのは、ラッピングされた手のひらほどの小さな箱
意味がわからないまま、私はそれを受け取った。
「開けてもいい?」
「…いいよ」
「……」
リボンをほどき綺麗に包まれた包装紙を開く
そこに現れたのは、紺色の小さなケース
(これって…)
もしかして、そんな期待にそれを開ければそこには小さな指輪がひとつ輝いていた。