センチメンタル・シュガー
「な、何だよお前…」
『……』
トナカイはじーっと私たちの顔を見ては、握られた手元を見る。
かと思えば突然私と徳井さんの手にチョップを食らわせ手を離させると、徳井さんにボゴッ!と音をたて頭突きを食らわせた。
「わっ!?」
「っ~…何しやがるこのトナカイ野郎!!」
『……』
いきなり何を!?
そう戸惑うこちらにもお構いなしに、トナカイは何かを私へ差し出す
「…?」
見ればそれは、温められたホッカイロ
それを受け取る私にトナカイは頭をぽんぽんと撫で、逃げるように道路を渡り立ち位置へ戻って行った。