ド天然!?魔女っ子の秘密
「…お前、どうした?何を怒ってるんだ?」

「別に何も怒ってないけど?」


あたしが冷たく当たったのが、怒ってるように聞こえたのかなー?

別に、怒ってるわけではないんですが…


「嘘つけ。お前怒ってるんだろ?何があったんだよ?」

「何もないって」


しつこいなー…

そんなにしつこいと、由良さんイライラしてくるよ?

大体、翔太はあたしのことなんて考えずに、ただ美人な彼女の楓花さんの心配だけをしていればいいんだ。


「嘘つくな。お前は…」

「はい、席につけー

ホームルームを始めるぞー」


先生グッドタイミング!

その言葉を合図に、教室にいた生徒たちは一斉に席に着いた。


翔太も大人しく席に着く。

これで、翔太からの尋問から逃れられた。

先生ありがとー!



先生は教卓に両手をついて、話を始めた。


先生に感謝したものの、あたしは上の空だった。


先生は何か話をしているようだけど、あたしの頭には何も入ってこない。


でも、あたしは何を考えるわけでもなく、ただ空を見ていた。


やっぱり空は雲一つなく晴れ渡っている。


ちょっとくらい、曇ってくれたっていいのになぁ…

雨なんて降ってくれたら最高だ。


嫌になるほど晴れ渡った青空は、あたしの心を暗くするだけだった。
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