【短編】聖なる夜の秘恋
私は正哉の愛で溶けそうだ。
崩れたガトーショコラの、とろけたチョコみたいに。
私を抱いたまま歩く正哉の胸に頬を寄せて、幸せを噛み締める。
やっぱり、クリスマスの夜は街中が魔法にかかるんだ。
ヤキモチも不安も、あたたかい愛にかわる。
みんなには秘密でも、今夜の私と正哉は、お姫様と王子様なんだ。
「あっ、雪だぁ」
私はリビングから見える夜景に白くふわふわしたものを見て指をさす。
それはまるで、羽みたいに空から舞い降りてくる。
「ああ、ホワイトクリスマスだ。ユキが生まれた日に雪が降るなんて、サンタからの贈り物みたいだな」
私たちは正哉の部屋から、ふわりふわりと空を踊る雪をふたり占めする。
空からの素敵なプレゼント……。