蜜恋ア・ラ・モード
やっぱり洸太のそばにいたい。このままずっと、こうして寄り添っていられたらいいのに──…
横目にチラッと洸太の顔を見れば、何かを真剣に考えているようで。
「都子にひとつ確認な。お前がさっきから言ってる“彼女”って言うのは、俺の彼女ってことなのか?」
「そうだよ。それ以外に、誰がいるっていうの?」
「だよな。その“彼女”って言うのが誰のことを言ってるのかわからないけど、これだけはハッキリ言っておく。俺に彼女はいない」
「え? でも柳川さんが家具屋で会ったって。それにさっきも一緒にいて……」
言っていて悲しくなって、どんどん声が小さくなってしまう。
洸太ヒドいよ。これだけネタは上がってるのに、彼女はいないなんて。
「柳川さん? あぁ、都子の料理教室の生徒さんだよな。確かに家具屋であったけど。さっきも一緒に……ってお前まさか、実叶ちゃんのこと言ってんじゃないだろうな?」
「実叶ちゃん? さっき外で会った時、洸太の後ろにいた人?」
「そう。おやじの遠縁の親戚の娘で、うちの会社で働くことになったんだよ。彼女このマンションで一人暮らしすることになって、おやじに頼まれてしょうがなく一緒に家具も見に行った。あの時、おやじも一緒にいたんだけどな」
ということは、どういうこと?
洸太と一緒にいた可愛らしい女性はただの親戚で、洸太の彼女じゃないってことなの?
頭の中にハテナマークを張り巡らせていると、洸太に頭を小突かれた。