蜜恋ア・ラ・モード
「ずっと都子のことを見てきたんだ。お前のことなら、お前以上に知ってる。何でもひとりで頑張ろうとするお前を、俺が放っとけるはずないだろ」
「洸太……」
目の前で交差されている洸太の腕に、そっと手を絡める。
洸太がそばにいるだけで、こんなにも安心できる自分がいるなんて。
洸太がまだ私のことを好きでいてくれて、本当に良かった。嬉しくて涙が出そう。
でも洸太に泣き顔を見られたくなくて、手にキュッと力を込めた。
「何?」
「ううん、なんでもない」
「そっか。なあ都子、ちょっと俺の話聞いてくれるか?」
「うん、もちろん」
洸太に抱かれたまま、うんと大きく頷く。すると腕の中で身体を反転させられて、洸太と向かい合う形になった。
うわっ!! 距離が近い!!
好きだという気持ちに気づいてない頃だったらなんてことなない距離感も、意識してしまうとこんなにも恥ずかしいことを初めて知った。
耳下からの顎のライン。少し上を向くとくっきり現れる喉仏。少しだけはだけているシャツから見える、思っていたよりも厚い胸板。
こんな洸太を間近で見せられると、もう子供の頃の洸太じゃないんだと実感させられる。
今まで感じたことのない洸太の男らしさに触れてしまい、緊張からかじっとしていられなくなってしまった。