5年目のクリスマス
拗ねたように顔をしかめた私を抱きしめた先輩は、私の首筋に唇を這わせながら。
「あの日、同期の男に振られたんじゃないのか?」
私と同じように拗ねた声をあげた。
「え?同期?誰のこと?」
「んー。お、おがわだっけ?営業の」
「あ、小川くん?どうして私が彼に振られるの?彼は経理部の忍ちゃんと結婚するんだけど?」
「は?だって、俺見たぞ。おまえがその小川?に、何かプレゼントを渡そうとして断られて悲しそうにしてるのを」
「えーっ?あ、あれは小川くんに婚約祝いのプレゼントをあげようとしてたんです。
忍ちゃんとお揃いの財布。だけど、小川くんは頑固だから、惚れた女からのプレゼント以外は受け取らないとか言って、受け取ってくれなかったんです。忍ちゃんとお揃いだから気にすることもないのに、おかしなところで一途というか。え?あの時、見てたんですか?」
「……ああ」
背後にいるのに、私を抱きしめながら先輩ががっくりとしているのがわかる。