それは気持ち次第
口をパクパクとさせたと思うと、今度は唇を歪ませ、目なんて尋常じゃない程に瞬きを繰り返す。

「ん、何か私の言っていることを理解したいとか言っていたので、実践してみました。まあ、恋人でもないので意味はないだろうけど、少しでも楽しければクリスマスに対する意識が変わるかと」

何とも実験的なもの。

別に彼の考えを変えてあげたいとかじゃなくて。何となく思い付いて、何となく行動したみただけ。

……どうせ暇だし。

気付けば小野田君は耳まで真っ赤に染めていた。

そんなに寒いか?と思いながら小野田君の顔を見ると、そこには初めて見る表情があった。

「あ……ありがとうございます。嬉しいです」

「いいよ。社交辞令は」

小野田君はそういうところはきちんとした青年だ。

「いえ、そうじゃなくて。本当に嬉しいと思いました。それに、先輩がどっちでもいい、て言ってた意味もわかりました」

待ってくれ。その二文はちょっと繋がらないと思う。


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