甘い恋の始め方
「ご迷惑かけてごめんなさい」

「誰が迷惑だって言った? 婚約者の面倒を見ない男はいないだろう?」

悠也は理子の額に手を置いて熱を確かめる。

「下がったようだ。汗かいたね。気持ち悪いだろう」

そう言ってから立ち上がり、ピンク色の服のような物を持って戻ってきた。

「それは……?」

女物のパジャマに見える。しかもきれいに畳まれている。

「さっき近くの店で買ってきたんだ。洗濯して乾燥機をかけたから気持ちよく着られると思う」

トレーの上のおかゆといい、意外と家事をこなす悠也に目を見張る。

「ありがとうございます」

パジャマをもらおうと手を差し出すが、悠也は持ったままでいる。

キョトンとなると、悠也が口角を上げ不敵な笑みを浮かべた。

「理子はそのままでいて。着替えさせてあげるから」

「えっ!? いいです! 自分でやります」

昼間とは打って変わって元気になった理子はぶんぶん頭を振る。

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