甘い恋の始め方
「翔さんと付き合っている時……俺、理子さんが好きだったんです」
「なにを言って――」
思わず足を止めると、浩太の手が両手でぎゅっと握られる。
「浩太くん?」
(彼の言葉を真に受けてはいけない)
「ははっ、それって過去形だね。ありがとう」
(って、ありがとうはおかしいか)
「現在進行形です! 気持ちを吹っ切ったつもりでしたけど、理子さんに会ったらまだ吹っ切れていなかったみたいです。窓の向こうに座る理子さんを見たら、ぎゅうっと心臓が痛くなったんです」
「そ、それは好きと関係ないと思う……けど……」
道の真ん中で告白されて、理子はどう対応していいのか戸惑う。
「いいえ! 理子さん、あなたが好きです!」
彼がさえない男子で、ほとんど知らなかったらこの告白は気持ち悪いだろう。
即座に逃げているはず。
だけど……目の前にいる男子は可愛い系でいて強引な肉食男子。
即座に断ることを忘れた。
少しして理子はハッとなり、首を大きく横に振る。
「なにを言って――」
思わず足を止めると、浩太の手が両手でぎゅっと握られる。
「浩太くん?」
(彼の言葉を真に受けてはいけない)
「ははっ、それって過去形だね。ありがとう」
(って、ありがとうはおかしいか)
「現在進行形です! 気持ちを吹っ切ったつもりでしたけど、理子さんに会ったらまだ吹っ切れていなかったみたいです。窓の向こうに座る理子さんを見たら、ぎゅうっと心臓が痛くなったんです」
「そ、それは好きと関係ないと思う……けど……」
道の真ん中で告白されて、理子はどう対応していいのか戸惑う。
「いいえ! 理子さん、あなたが好きです!」
彼がさえない男子で、ほとんど知らなかったらこの告白は気持ち悪いだろう。
即座に逃げているはず。
だけど……目の前にいる男子は可愛い系でいて強引な肉食男子。
即座に断ることを忘れた。
少しして理子はハッとなり、首を大きく横に振る。