『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
夜になり、店に顔を出すと蘭子さんが事務室で電卓を叩いていた。
「お疲れ様です、蘭子さん」
「あー、志穂ちゃん! 良く来てくれたわね、ねえ、伝票なんだけど、これ帳簿に書かないといけないんでしょ」
「そうですよ、良かったら手伝わせて下さい」
「助かるわぁー」
2人並んで慣れない帳簿付けをし、もうすぐ月末なのでタイムカードと売り上げの計算を始める。
「大変よねー、ママいつも1人でやってたから」
「蘭子さんも少し、手伝ってはいたんでしょう? 」
「だって、こういう事態に備えてたし」
自分にもしもの事があったらと、NO,1である蘭子さんに、事務の仕事を手伝ってもらっていると聞いたのは、就職してから1年後だった。
「ねえ蘭子さん」
「何? 」
「お店、継いでくれるんですか? 」
しばらく考えて、蘭子さんは首をタテに振る。
「もうこうなったら仕方ないわよ、ママとは長年の付き合いだし、あたしもこのお店を無くしたくないもの」
「そっか……」
「だから志穂ちゃんは幸せになってね、あたし達の事なら大丈夫よ。こう見えても、結束は固いんだから」
お店で働いている人は、元体育会系の人が多い。
「お疲れ様です、蘭子さん」
「あー、志穂ちゃん! 良く来てくれたわね、ねえ、伝票なんだけど、これ帳簿に書かないといけないんでしょ」
「そうですよ、良かったら手伝わせて下さい」
「助かるわぁー」
2人並んで慣れない帳簿付けをし、もうすぐ月末なのでタイムカードと売り上げの計算を始める。
「大変よねー、ママいつも1人でやってたから」
「蘭子さんも少し、手伝ってはいたんでしょう? 」
「だって、こういう事態に備えてたし」
自分にもしもの事があったらと、NO,1である蘭子さんに、事務の仕事を手伝ってもらっていると聞いたのは、就職してから1年後だった。
「ねえ蘭子さん」
「何? 」
「お店、継いでくれるんですか? 」
しばらく考えて、蘭子さんは首をタテに振る。
「もうこうなったら仕方ないわよ、ママとは長年の付き合いだし、あたしもこのお店を無くしたくないもの」
「そっか……」
「だから志穂ちゃんは幸せになってね、あたし達の事なら大丈夫よ。こう見えても、結束は固いんだから」
お店で働いている人は、元体育会系の人が多い。