『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
だからイザという時の結束力は、非常に強い。


元は男同士だし、理屈抜きで通じる何かがあるのだろう。


「幸せですか……」
「そうよ、真っ白なウェディングドレスを着て、バージンロードを歩くのよ」


でも、お客様のほとんどがオカマっていうのは、かなりの修羅場が予想されるのですが。


「あたし達には出来ない事なんだから、絶対に」


そうか、そういう理由で皆言ってくれているんだ。


幸せになれと。


「それに異性同士が結ばれるのと、同性同士が結ばれるのには大きな違いがあるもの」
「何ですかそれ? 」
「決まってるじゃない、子供よ子供」
「子供……」


蘭子さんはタバコに火を点けて、一服を始める。


「早く三代目が出来ないと、安心して私も隠居出来ないじゃない」
「三代目って……」


そういう狙いだったんかぃ!


怪しいとは思っていたが、本気で言ってるなこの人。

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