lovable winp

「どんな形でもわたしは彩くんの傍に居るよ。彩くんが必要としてくれる限り……ずっと居るから」


握り締めていた俺の手を相菜はそのまま自分の頬にあてがう。


手のひらから相菜の体温がジワジワと伝わる感触が心地良い。


「なんでそんなこと言えるんだよ」


「だって昔に約束したでしょ? ずっと一緒に居るよって。だって……わたしは彩くんが好きだから」



こう呟いて相菜は立ち上がり、ソファーに座り込んでいた俺の頭をギュッと両腕で包み込むみたいに抱き締めた。


今の言葉……さっき見てた夢の続きと同じだ。

相菜がずっと俺の傍から離れなかった理由は、この約束を守るためだったのか。


「泣き虫だったわたしをいつも助けてくれた優しい彩くんも、寂しがり屋なのに強がってる彩くんも……全部好きだよ」



優しい相菜の声で囁かれて、俺の中でずっと堪えていた感情がじわっと溢れ出てくる。

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