恋箱。
第①章 喪失
アタシの名前は【葵】



でも本名で呼ばれる事は無く……



みんなに「あや」と呼ばれる日々。



そう、昔のアタシは水商売で……今のアタシは20歳を越えて働けるようになったとある街のソープ嬢で。




死んだ魚のような目をしながらただ希望も無く、お店と家の往復をしているだけのダメ人間なんだ。





働きに行く。

日払いでお金を貰う。

馴染みの店に飲みに行く。





毎日がその繰り返し。




変化なんて訪れない。




希望なんて持たない。








だってアタシが体を張ってまで風俗嬢をしている理由は……。









タダシニタカッタカラ
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