恋箱。




両親は昔は厳しい人だったんだ。


というよりこんなアタシが異端児なだけ?かも。


親戚は医者や先生。大学出るのは当たり前。




でも……いつの間にか変わっていった。

ケンを失って失意の中にいた私に強く言えなくなったのかな?

遅くまで遊んで帰ってきても何も言わなくなっていった。




クラブも行くようになった。





マジメなお母さんはそこがどんな場所か知らなかったと思う。


なのに


「気分転換になるんだったらいいんじゃない?」


そう言って別に止めなかった。




高校を退学になってからのアタシは髪の色、服装、言葉遣い……ひたすら乱れる一方。




マジメないい子でケンを待てるほど強くなかったよ。



おかしいよね?



大好きだった筈なのに。



本当に来てくれるの?



猜疑心にココロはどんどん蝕まれていったんだ。



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