Bitter Sweet
「オレに先に言わせて。」

え?、と俯いていた顔を上げると、高梨の熱を秘めた瞳がまっすぐこちらを見つめていた。




「こんなにオレを振り回すのはひかりさんだけだよ。」

低く響く声。
だけどふんわりと優しさを帯びた言葉が、突然降りかかった。



そしてまた、ギュッと抱き寄せられて、耳元で囁かれる。


「好きだ…。」


聴こえた瞬間、私の胸に温かい光が灯ったみたいに、トクン、と鼓動が響き渡る。


「マトモに失恋したのも、やっぱり諦められないって未練がましく思ったのも、ひかりさんが初めてだ。」


その言葉に、胸の奥がキュン、と音を立てた。

嬉しくて。
高梨の想いがホンモノだって事が。

私から心はもう離れてしまったと思っていたのに、
今もこんなに想ってくれてたことが。

私が感じてた淋しさを全部、埋めていく。


高梨の気持ちがじんわりと沁み広がってきて、
瞳から熱いものが一滴、零れ落ちた。




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