Bitter Sweet
蓮が何か言うのを待っていると、

「あ。結構上がってきた。ホラ。」

ふと気付くと、観覧車は3分の1くらい進行していて、随分高い地点まで来ていた。

12月の夜空は空気も澄んでいて、イルミネーションで輝く夜景がさらに際立って見えた。

「キレー…。」

思わず、感嘆の息が漏れる。

外の景色に見入っていたら、左手の薬指に冷たい感触が走った。

振り向くと、そこにはダイヤが一粒載ったプラチナの指輪がはめられていて。
目を見張った。

「なっ…?」

びっくりして二の句が継げずにいると、蓮がクスクス笑いだす。

「オレ以外の、オトコ除け。ずっとしてろよ。」

「えぇっ?」

「イヤなの?」

「いや、そうじゃないけど…。」

そうじゃなくて。
コレ、ただのリングには見えないんですけど。
すっごい高そうだし。
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