Bitter Sweet
クスクス笑ってる蓮を尻目に、

なんとなく納得いかないながらも、やっぱり嬉しくて、左手を目いっぱい開いて眼前で指輪をマジマジと眺めていると、

その手に蓮が自分の手を重ねて組んできた。

そして、重ねられた手を降ろして、ふわりと抱きすくめられる。

「ひかり。」

「うん?」

「…オレと一生、一緒にいろよ。」

「……。」

「結婚、しよ。」


一際大きく心臓が、ドクン、と脈打った。

早鐘を打ち始めた鼓動に呼応するかのように、私の手が震え始めた。


その震えを抑えるように、蓮のコートの端をぎゅっと掴む。


「返事は?」

更にムギュっときつく抱きしめられて、
ますます私は蓮に捕らわれる。


蓮からの言葉に、胸の奥が心底キュンと締め付けられてしまったから。

…私が言われたかったのはこの言葉だったんだ。

『一生、一緒にいよう。』

ずっと蓮と恋しようって、付き合い始めたときに思ってた。
蓮もきっと同じ想いでいてくれてるって思ってたけど、
付き合い出して時間が経つと、段々そんな自信もなくなってきてた。
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