魅惑のキスネコ!【完】
ポパイとの関係でいい案が浮かばないあたしは
ちょっとスピードアップさせてお菓子をもりつけリビングに運ぶ。
なにやらしゃべっていたサヤカちゃんとポパイが顔をあげた。
「あ、すみません。ありがとうございます」
サヤカちゃんはいち早くあたしにお礼を言う。
本当にいい子だ。
「いいえー、こんなものしかないけど。
今ジンがジュース持ってくるからちょっと待っててね」
あたしはそう答えてポパイの傍の絨毯の上に座る。
チラッとポパイに目配せをするけど
ポパイはすでにテレビに見入っていて
あたしを見ようともしない。
うぅー憎たらしい。
そうこうしているうちに
ジンがジュースを持ってくる。
久しぶりに会ったジンとサヤカちゃんは
嬉しそうにおしゃべりをし始めた。
本当に仲がいいんだなぁと関心してしまう。
それに引き換え、あたしとポパイはと言うと。
テレビに釘付け。
いや、あたしは別に好きでそうしてるんじゃない。
でもポパイがそうなんだもん!
あたしも合わせるしかないじゃない。
それに、なんか話しかけてみて
ポパイが変なこと口走るよりはずっといい。