- 魔 法 戦 争 -
ーーブチッ
何かが切れる音がした。
湊は迷惑にならないくらいの声でこう言った。
「“お仕置き”してほしいの?」
その瞬間、201号室から「ガタッ」という音が聞こえ、「タッタッタッ」という音も後から聞こえた。
ーーーガチャ
「湊様!お許しを〜」
そう、201号室は雷の部屋だった。
「冗談ですよ、多分」
ニコッと笑う。
「多分って…。あ、湊が迎えに来るなんて珍しいな!」
湊の様子を見て安全だと思ったのか、急にいつもの様な話し方に。
「えぇ、今日は“あの二人”とお話したくて…」
“あの二人”とは、涼蘭と杏樹の事だ。