繋がる空の下、繋がらない電話
その夜、私は彼の携帯を鳴らす。二十時に一回。二十二時にもう一回。
それでも繋がらず、もう涙が止まらなくなってしまった。
【ごめんなさい】
そう書いたメールをやっとのことで送り、ベッドに潜って泣き続ける。
私、フラれるんだ。
クリスマス前に、ワガママがたたってフラれるんだ。
せめて顔を見てサヨナラしたかった。
いやでも、顔見たらもっと辛くなるのかもしれない。
どのくらいそうしていただろう。
ふと気づくと、携帯が緑に点滅している。どうやら着信があったようだ。
家にいる間、夜は家族も下の階にいるからとマナーモードにしている。
布団をかぶっていたこともあり、バイブレーションの音に気付かなかった。
よくよく見ると電話は二回かけられていて、その後にメールが一通届いている。
開くとそこには隼也からの久しぶりの言葉があった。
【他に好きな男ができたのか?】
見て目が点になる。
は?
何言ってんの、隼也。
慌ててかけ直すもまた繋がらない。
仕方なく私はメールで返事をした。
【何言ってるの? 隼也が私の事キライになったんでしょ?】
それからまたしばらく返信はない。
イライラしながら、また電話しようかと考えてると、今度はあっちから電話がかかった。
「もしもし」
『やっと繋がった。恵利。声変だぞ?』
「隼也は頭が変だよ。何言ってるんの?」
『お前こそ何言ってるんだよ。別れ話じゃないなら、なんでごめんなさいだったんだ?』
それで腑に落ちる。
彼は私のメールをそういう風に受け取ったのか。