龍神様との恋愛事情!

「きゃあ!?」


思わず悲鳴を上げてしまった。

なぜならば、至近距離に突如、声の主が現れたから。


「は、離れて下さい!」


おでことおでこが衝突しそうな距離にヌッと出現した彼は、私を見つめて目を丸くした。


「え?君、もしかして私のことが見えてる?」

「み、見えてますよ!何なんですか!?近すぎます!」

「ああ、すまない」


素直に謝ると、彼は私から少しだけ離れてくれた。


びっくりした…。

何なんだろう…この人。



外見だけでいうなら、彼は美形青年だ。

整った顔立ちに、柔らかい微笑み。

ポニーテール風にアップされた少々癖のある明るい薄茶色の髪は軽く肩にかかり、艶やかな花柄の青い着物とのコントラストが綺麗。


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