龍神様との恋愛事情!
そういえば、おばあちゃんは霊感が強かったんだ。
だから見えたんだね、きっと。
「おばあちゃん、この龍神様がね、明日おばあちゃんの認知症を治してくれるんだよ」
嬉しさに私はおばあちゃんの手を握りながら、ゆっくり話しかけた。
「何言ってるのよ~。私はどこも悪くないじゃない?…ところで、どなただったかしら?」
「私は孫の沙織。こっちは龍神様の千早様」
私は紹介し終えると、千早様を空いているソファーに促して座らせた。
二人がけだから、隣には当然私が座る。
向かいのソファーにはお母さんとおばあちゃん。
お父さんは床で胡座をかいている。
「でもねぇ…。まだ納得できないわ。沙織、何か…証明できない?本当にここに何かいるって」