龍神様との恋愛事情!
私はお父さんと一緒に居間から出ていくおばあちゃんを見送った。
「で、沙織。あなた龍化って平気なの?なんか手の平まですごいことになってるわよ?」
私の手。
もう隠しようがないくらい鱗が目立つ。
「ああ~…うん。まだ大丈夫」
また意識し始めたせいかズキンと痛みがきた。
あんまり考えないようにしよう。
「そう…。じゃあ、おばあちゃんはいつ治してもらえるのかな?」
「明日だよ。たぶん、明日治して…明日には…」
龍の世界へ行く。
そういえば、龍の世界ってどんな所なんだろう?
何かこっちから持っていった方がいいのかな?
着替えとか、食べ物とか。
「千早様、向こうへ行くのに何か必要な物ってありますか?」